- 新NISAを始めるかどうか悩んでいる
- 新NISAでいくら積立すればいいかわからない
- つみたて投資枠と成長投資枠、どちらを使うべきかわからない
株式や投資信託で得られる利益が非課税となる新NISAについて興味を抱いている方も多いだろう。
20代からでも新NISAで運用を始めるべきなのだろうか。また、どのように運用していくべきなのだろうか。
本記事では、新NISAを20代から利用すべき理由や銘柄選びのポイント、おすすめの商品について解説していく。
運用シミュレーションや新NISAの注意点、資産運用の専門家への相談についても紹介するので、ぜひ本記事を参考にしてほしい。
新NISAは20代から始めた方がメリットが大きい!

「20代からでも新NISAを始めるべきなのだろうか」と悩んでいる方も多いだろう。結論から言うと新NISAは20代から始めた方がメリットが大きく、なるべく早く始めるべきである。
ここでは、20代の新NISA利用状況や20代から運用を始めるメリットについて解説していく。
20代の新NISA利用状況
株式会社ロイヤリティ マーケティングが実施した「新NISAの利用状況に関する調査」(実施期間:2024年12月6日〜12月9日)によると、20代の新NISAの利用状況は以下の表の通りだ。
利用状況 | 割合 |
---|---|
すでに利用している | 28.5% |
2025年から利用したい | 10.0% |
検討しているがまだ決めていない | 15.5% |
利用する予定はない | 46.0% |
回答した20代の約3割がすでに新NISAで運用しており、2025年からの利用を予定している人も約1割となっている。
一方で約半数の回答者が利用する予定はないと回答している。
新NISAを利用していたり、興味を抱いたりしている人が多い反面、特に利用する予定がない人の割合も比較的多い。
20代の利用状況を参考に新NISAを利用すべきかどうかを判断しよう。
20代から新NISAで運用するメリット
20代から新NISAで運用を始めるメリットとして以下の3点が挙げられる。
- 長期目線で運用を考えられる
- 少額の積立でも大きな資産になる
- 非課税効果を長期間受けられる
若い20代のうちから運用を始めることで、長期的な目線を持って運用戦略を立てられる。
運用期間を長く設定できれば短期的な相場の変動を気にする必要がなくなり、じっくりと運用を行える。
長期的な視点で無理なく運用戦略を立てられる点が20代から始めるメリットだ。
また、運用期間が長くなることで少額の積立でも大きな資産を築けるという利点もある。
運用期間中は利益が新たな利益を生み出す「複利効果」の恩恵も受けられ、雪だるま式に資産は増えていく。
長期運用になるほど複利効果も大きくなり、まとまった資産を準備することができる。
そして、非課税による恩恵を長期間受けられるというメリットも大きい。
株式や投資信託の利益に対しては本来約20%の税金が発生するが、NISA口座で購入した場合は一切税金がかからない。
若いうちから非課税で効率良く資産運用を行える点も20代から新NISAを利用するメリットだ。
こうしたメリットがあることを踏まえると、20代からでも新NISAを始めるべきと言えるだろう。
20代は新NISAの「つみたて投資枠」から使ってみよう

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの非課税投資枠がある。20代の方は「つみたて投資枠」から運用を始めてみることをおすすめする。
ここでは、つみたて投資枠の概要やメリットについて解説していく。
つみたて投資枠の基本概要
つみたて投資枠は、投資信託の積立を対象とした非課税投資枠だ。2023年までの旧NISA制度の「つみたてNISA」を引き継ぐ形で設けられている。
つみたて投資枠は年間120万円まで投資可能となっており、生涯では1,800万円まで商品を非課税で保有できる。
非課税保有期間は無期限であり、もうひとつの「成長投資枠」との併用も可能だ。
旧制度のつみたてNISAでは年間40万円、生涯で800万円までしか投資できなかったが、新NISAでは投資枠が大幅に拡充されている。
さらに非課税投資期間も従来の20年から無期限化されており、より使いやすい制度へと変化した。
なお、つみたて投資枠では「長期・積立・分散」の投資に適した一定の投資信託しか購入できない。
金融庁が定めた所定の条件を満たし、届出が行われた銘柄のみ投資可能となっている。
つみたて投資枠のメリット
つみたて投資枠のメリットとして主に以下の2点が挙げられる。
- 銘柄が厳選されている
- 運用の手間がかからない
前述の通り、つみたて投資枠では金融庁が定めた所定の条件をクリアした投資信託しか購入できない。
裏を返せば金融庁が厳選した銘柄に投資できるとも言える。
低コストであることや過度なリスクを取って運用しないことなどが条件となっているため、初心者でも運用しやすい銘柄だけに投資できることがつみたて投資枠のメリットだ。
また、つみたて投資枠は一度積立を設定すると入金や買い付けが自動的に行われる。
購入するタイミングを見極めたり、手続きをしたりせずに自動で運用できるため、手間をかけずに済む。投資経験が少ない初心者の方でも安心して投資を始められるだろう。
上記のようなメリットがあることを考えると、20代の方はまずつみたて投資枠から始めるべきである。
【20代向け】新NISAつみたて投資枠のおすすめ銘柄

20代で新NISAを始める場合、自分に合った銘柄を見極めることも重要となる。銘柄選びの軸を定め、最適な銘柄で資産運用を始めよう。
ここでは、新NISAで銘柄を選ぶときに押さえておきたいポイントやおすすめの商品について解説していく。
新NISAで銘柄を選ぶときのポイント
新NISAで銘柄を選定する際、以下の2つのポイントを押さえておこう。
- リスク・リターンのバランス
- 手数料
まず、銘柄のリスク・リターンのバランスを見極めることが大切だ。金融商品はリスクが大きくなるほど期待リターンが大きくなるが、その反面損失が大きくなる危険性もある。
自分のリスク許容度を踏まえ、無理なく運用できるリスク水準の商品を選定しよう。
一般的に運用期間を長く設定できる20代は多少リスクが高くても問題ないと言われている。
しかし性格的に「損失をあまり抱えたくない」という方の場合は無理にリターンを狙うのではなく、低リスクな商品で堅実に資産を増やしていくと良いだろう。
また、手数料についても確認しておきたい。特に投資信託の「信託報酬」については運用期間中かかり続けるコストとなるため、なるべく抑えることが重要だ。
似たような投資対象で運用される銘柄が複数存在する場合は、銘柄ごとの信託報酬を比較してなるべく安い銘柄を選ぼう。
おすすめの商品
次に、20代におすすめの銘柄を紹介していく。前述の通り、20代はつみたて投資枠からの運用がおすすめであるため、ここではつみたて投資枠の対象銘柄から紹介する。
おすすめの銘柄は以下の3つだ。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- たわらノーロード先進国株式
それぞれの銘柄について特徴を簡単に解説していく。
※2025年4月3日時点の基準価格を参照
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、三菱UFJアセットマネジメントから提供されているインデックスファンドだ。日本を含む先進国および新興国の株式に分散して投資が行われる。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の基本的な特徴は以下の表の通りだ。
投資対象 | 国内外株式 |
---|---|
信託報酬 | 年率0.05775%(税込) |
純資産総額 | 54,475.81億円 |
騰落率 | 1年:+6.60% 5年:+188.25% |
信託報酬は年率0.05775%(税込)と極めて低い水準となっており、コストを抑えて運用できることが特徴のファンドだ。
さらに投資対象が全世界の株式に分散されているため、比較的リスクを抑えて運用できる点も魅力となっている。
「低コスト・低リスクで運用したい」という方は、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)への投資がおすすめだ。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、三菱UFJアセットマネジメントから提供されているインデックスファンドだ。
米国の代表的な株価指数であるS&P500との連動を目指して運用されることが特徴の商品である。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の基本的な特徴は以下の表の通りだ。
投資対象 | 海外株式 |
---|---|
信託報酬 | 年率0.08140%(税込) |
純資産総額 | 65,472.70億円 |
騰落率 | 1年:+7.39% 5年:+226.80% |
S&P500は世界経済をリードする米国市場のなかでも大企業が多く含まれている指数であり、今後の上昇も世界中の投資家から期待されている。
ファンドの信託報酬も低い水準となっており、低コストで米国の経済成長の恩恵を受けられることが魅力の商品だ。
「米国企業の成長性に期待したい」という方は、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)への投資をおすすめする。
たわらノーロード先進国株式
たわらノーロード先進国株式は、アセットマネジメントOne株式会社から提供されているインデックスファンドだ。
日本を除く主要先進国の株式に広く分散投資を行えることが特徴の商品である。
たわらノーロード先進国株式の基本的な特徴は以下の表の通りだ。
投資対象 | 海外株式 |
---|---|
信託報酬 | 年率0.09889%(税込) |
純資産総額 | 7,274.19億円 |
騰落率 | 1年:+7.29% 5年:+208.83% |
投資対象地域は主にアメリカであるが、イギリスやカナダ、スイス、フランスなどの先進国にも広く分散投資されていることが特徴の商品である。
比較的値動きが安定した先進国株式に分散して投資を行える点が大きな魅力だ。
「先進国の安定的な経済成長に伴うリターンを享受したい」という方は、たわらノーロード先進国株式への投資をおすすめする。
【シミュレーション】20代が新NISAで毎月1万円積み立てたら?

次に、新NISAを利用して積立投資を行う場合のシミュレーションを紹介する。運用シミュレーションをしっかりと行い、新NISAを利用する際のモチベーションに繋げよう。
運用シミュレーション
ここでは年利3%で50年運用すると仮定し、毎月1万円・3万円・5万円を投資する場合のシミュレーションを紹介する。シミュレーション結果は以下の表の通りだ。
毎月の積立額 | 積立総額 | 元利合計 |
---|---|---|
1万円 | 6,000,000円 | 13,720,746円 |
3万円 | 18,000,000円 | 41,162,237円 |
5万円 | 30,000,000円 | 68,603,728円 |
年利3%は比較的リスクを抑えた運用でも実現できる可能性が高く、上記のシミュレーションは十分に可能性がある結果だ。
月々1万円の投資でも50年続けると1,300万円以上となり、毎月5万円の投資であれば7,000万円に近い金額まで到達できる。
20代は十分な運用期間を設定できるため、時間を味方に付けて大きなリターンを得られることが分かるだろう。
なお、もっとリスクを取って運用を行えばより大きな利益を得られる可能性もある。
長期間の運用であれば短期的な価格変動の影響を受けにくいため、多少のリスクを取っても大きな損失を抱える可能性は低い。
運用シミュレーションツールなどを活用しつつ、自分のリスク許容度の範囲内で投資戦略を立てていこう。
少額から運用を行う重要性
資産運用・投資と聞くと「まとまった金額が必要なのではないか」と考える方も多いだろう。
特に20代の方は「まだ投資に回すだけのお金がない」といった理由で資産運用を後回しにするケースも少なくない。
しかし、少額からであっても資産運用を行う必要性は高い。
少額から運用を行うメリットとして以下の2点が挙げられる。
- 複利効果の恩恵を受けられる
- 投資経験を積める
複利効果とは、投資で得た利益を元本に加えて再投資することで利益が新たな利益を生み出す仕組みのことだ。
運用期間が長くなるほど複利効果は威力を発揮し、資産が雪だるま式に増えていく。
少額からでも複利効果を活かすことでリターンが次第に大きくなっていくため、なるべく早めに運用を始めると良い。
また、投資経験を積める点も少額から運用を行うメリットだ。
株価や為替相場の変動に慣れたり、投資関連の情報を分析するスキルが身に付いたりとさまざまな面でプラスがある。少額の投資でも実践経験を積むことで得られる利点が多い。
先ほどのシミュレーションを見ても分かる通り、月々の積立額が1万円程度でも時間を味方に付けることで大きなリターンを得られる。
「まとまった金額を準備してから」などと考えず、とりあえず少額からであっても運用を始めてみることが大切だ。
20代は余裕ができたら新NISA「成長投資枠」も活用しよう

先ほど20代はつみたて投資枠から始めるべきと解説したが、余裕が出てきたら成長投資枠も活用すると良い。
ここでは成長投資枠の特徴やメリット、成長投資枠の活用法について解説していく。
成長投資枠の特徴・メリット
成長投資枠は、株式や投資信託で得られる利益が非課税となる投資枠だ。2023年までの旧NISA制度の「一般NISA」を引き継ぐ形で設けられている。
成長投資枠は年間240万円まで投資可能となっており、生涯で1,200万円まで投資できる。
つみたて投資枠と合わせると生涯1,800万円まで運用可能であり、非課税期間は無期限であることが特徴だ。
成長投資枠のメリットとして以下の2点が挙げられる。
- 対象商品の幅が広い
- 積立投資・スポット購入の両方に対応している
成長投資枠は、投資信託以外にも上場株式やETF、REITも購入できる。一定の基準を満たした投資信託しか買えないつみたて投資枠と違い、幅広い商品に投資できることが特徴だ。
つみたて投資枠対象外の投資信託や上場株式に投資をしたい場合、成長投資枠が適している。
また、成長投資枠は積立投資・スポット購入のどちらでも購入可能だ。
毎月自動で購入できる積立投資を設定したり、価格が安いタイミングを狙ってスポット購入をしたりと比較的自由に投資できることが魅力である。
運用の自由度が高い分、投資経験が少ない方は迷うこともあるだろう。つみたて投資枠である程度運用に慣れてきたところで成長投資枠を活用すると良い。
成長投資枠の活用法
成長投資枠の活用方法として以下の3つが挙げられる。
- つみたて投資枠と同様の商品で積立投資
- アクティブファンドに投資
- 株式に投資
それぞれの活用法について解説していく。
つみたて投資枠と同様の商品で積立投資
まず、つみたて投資枠と同様の商品で積立投資を行うという方法が挙げられる。
前述の通り、つみたて投資枠の商品は「長期・積立・分散」の投資に適した優良な銘柄が厳選されているため、無理に違う銘柄を選ばなくても良いだろう。
つみたて投資枠だけの場合、年間120万円(毎月10万円)までの積立となる。
しかし、成長投資枠も合わせると最大で年間360万円(毎月30万円)の積立が可能となり、より資産増加のスピードが早くなる。
積立設定をしておけば売買のタイミングを見極める必要もなく、運用の手間がかからないことも魅力だ。
「つみたて投資枠の銘柄にもっと投資したい」「運用の手間をかけたくない」という方は、2つの枠を同じ銘柄で積立投資していくと良いだろう。
アクティブファンドに投資
つみたて投資枠にはないアクティブファンドに投資するという活用法もある。
アクティブファンドとは、指数(日経平均株価やS&P500など)を上回るリターンを目指して運用される投資信託のことだ。
アクティブファンドはプロが銘柄を厳選しており、比較的少ない銘柄で運用される。その分リスクが大きく、期待リターンも大きいが損失も大きくなりやすい。
比較的安定したリターンをつみたて投資枠の運用で確保しつつ、成長投資枠ではアクティブファンドで攻めの投資を実践するという戦略がおすすめだ。
成長投資枠でおすすめのアクティブファンドを以下の表にまとめた。
銘柄 | 特徴 |
---|---|
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 | 高い利益成長もしくは持続的な利益成長の可能性が高いと判断される米国株に投資する。 |
netWIN GSテクノロジー株式ファンド | テクノロジーの発展により恩恵を受ける米国企業に投資する。 |
フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド | 成長性・業績に対する株価の割安度に注目し、日本を除く世界の上場株式に投資する。 |
いずれも世界的に規模の大きい運用会社が運用を行っており、リスクは伴うが大きなリターンも期待できる商品である。
ファンドのテーマ・方針や過去のパフォーマンスを比較し、投資目的に合った銘柄を選ぶことが大切だ。
「積極的にリターンを狙いたい」「つみたて投資枠とは違う商品に興味がある」という方は、成長投資枠を使ってアクティブファンドに投資をしてみると良いだろう。
株式に投資
成長投資枠を使って個別の株式に投資するという戦略もおすすめだ。
長期間保有できる個別株を選定し、資金を投じてじっくりリターンを狙うという活用法も検討してみると良いだろう。
例えば、安定して配当を支払っている企業に投資し、非課税で配当金を受け取り続けるという方法が挙げられる。
また、中小型の成長企業に投資して株価の上昇を狙うという戦略もあるだろう。
成長投資枠でおすすめの株式を以下の表にまとめた。
銘柄 | 特徴 |
---|---|
日本電信電話(9432) | 日本最大の通信事業会社でNTTグループを統括。 |
日本たばこ産業(2914) | たばこや医薬品、加工食品などの事業を展開。 |
三菱商事(8058) | 三菱グループの総合商社で国内外に事業を展開。 |
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) | 銀行、信託、証券、カード、消費者金融などの幅広い金融サービスを提供する総合金融グループ。 |
トヨタ自動車(7203) | 日本最大手の自動車メーカーで世界トップクラスの売上台数を誇る。 |
個別株に投資する場合、業績やチャートを分析したり、売買タイミングを見極めたりしなければならない。
上手くいけば大きなリターンを得られる可能性がある反面、手間がかかる点や株価下落リスクが伴う点はデメリットとも言える。
「銘柄の分析をしたい」「上場株式への投資に興味がある」という方は、成長投資枠を使って個別株の取引を始めてみると良いだろう。
20代が新NISAを始める前に知っておきたい注意点

これから新NISAを始める方は以下の3つの点に注意しておきたい。
- 余剰資金の範囲内で投資する
- 過度なリスクテイクは避ける
- 長期目線で運用計画を立てる
それぞれのポイントについて解説していくので、ぜひ参考にして新NISAを始めよう。
余剰資金の範囲内で投資する
新NISAなどで資産運用を始める際には、必ず余剰資金の範囲内で投資するように心掛けよう。
生活費や緊急用の資金が貯まっていない状態で資産運用を始めてしまうと、失敗したときに生活が破綻してしまう可能性があるためだ。
株式や投資信託は日々価格が変動しており、短期的に元本割れとなるリスクは十分にある。
生活費や緊急用の資金などを投資に回してしまうと、元本割れになったときに生活に支障をきたす恐れがあるため注意が必要だ。
一般的には「生活費の3ヶ月分〜半年分程度」を預貯金等で準備し、残りの余剰資金を運用に回すべきと言われている。
月の生活費が15万円であれば、45万円〜90万円程度を預貯金で確保しておくと良いだろう。
十分な貯蓄を別で準備した上で、減少しても生活に影響がない余剰資金で運用することが鉄則だ。
過度なリスクテイクは避ける
資産運用に慣れてくると「もっとリターンを増やしたい」と考え、より大きなリスクを取ろうとするケースが少なくない。
しかし身の丈に合わないリスク水準で運用してしまうと、失敗したときに大きなダメージを被るため注意が必要だ。
一般的に投資信託よりも個別の株式の方がリスクは高く、短期間で資産を一気に減らしてしまう危険性がある。
特に時価総額が小さい銘柄の場合、数日の間に数十%ほど下落する可能性もある。利益を追求し過ぎると、失敗したときに負うダメージも大きくなってしまう点に注意しておこう。
前述の通り、20代であれば時間を味方にして複利効果を活かせるため、無理にリスクを取らなくてもしっかりと資産を増やせる。
自身のリスク許容度を上回るようなハイリスクな投資先は避け、無理なく運用できる投資先でじっくり資産を増やしていこう。
長期目線で運用計画を立てる
長期目線で運用計画を立てることも重要なポイントとして挙げられる。数年〜数十年といった単位で運用の見通しを立て、計画的に投資をしていくことが大切だ。
目先の利益ばかりを気にして運用していると、短期的に相場が暴落したときにパニックになって売却してしまうケースが少なくない。
しかし、暴落時はむしろ安く買えるチャンスでもあり、長期目線を持って暴落時に追加で投資していれば、その後に価格が回復したときに大きなリターンを得られる可能性もある。
短期的な目線で利益を追うのではなく、長期的な視点を持ってじっくり資産を増やしていくことが重要だ。
もちろん一度立てた計画をそのままにしていいわけではなく、定期的に見直す必要もある。
数年〜数十年後に目標のリターンを実現できそうにないと判断した場合は、違う商品への投資も検討すべきだろう。
短期的な価格変動に惑わされないように長期目線で計画を立て、定期的に見直しをしながら運用していこう。
20代から新NISAは始めるべき!迷ったらプロに相談しよう

20代で新NISAを始めたいのであれば、資産運用の専門家に相談することをおすすめする。
ここでは、運用の専門家に相談すべき理由や専門家に相談するメリットについて解説していく。
運用の専門家に相談すべき理由
資産運用の専門家に相談すべき理由として「新NISAで失敗する可能性を軽減できる」という点が挙げられる。
大事なお金をリスクのある投資に回す以上、信頼できるプロからの助言で失敗するリスクを回避することが重要だ。
株式や投資信託は日々価格が変動しており、適当に売買してしまうと損失が膨らんでしまう恐れがある。
自分で投資・資産運用の勉強をするという手もあるが、本業で忙しい方が投資の勉強に時間を費やすことはなかなか難しいだろう。
資産運用の専門家は常に投資関連の情報を収集・分析しており、金融商品の特徴やマーケットの動向にも詳しい。
大きな損失を避けるための運用戦略も熟知しており、あなたの大切な資産をしっかり守ってくれる。
「新NISAでの運用を始めてみたい」「資産運用に失敗したくない」という方は、資産運用の専門家への相談を検討してみよう。
専門家に相談するメリット
資産運用の専門家に相談することで以下のようなメリットがある。
- 投資の情報を効率良く得られる
- 自分にぴったりの運用戦略を提案してもらえる
自分で投資を行う場合、投資対象地域の景気動向や企業の業績、為替相場、政治などのさまざまな情報を収集・分析して投資判断をしなければならない。
しかし、資産運用のプロに相談することで投資関連の情報を効率的に得ることができ、内容も分かりやすく解説してもらえる。
投資判断に役立つ情報を効率良く得られる点はプロに相談する大きなメリットだ。
また、専門家はあなたの資産状況やリスク許容度、運用目標などをもとに運用戦略を構築し、提案してくれる。
一般向けの運用戦略ではなく、あなたの状況に最適化した運用戦略を提案してくれるため、効率的に資産運用をスタートできることが特徴だ。
投資経験が少ない初心者の方にとって上記2つのメリットは非常に大きい。
資産運用の専門家に相談し、最適化された運用戦略で効率良く資産運用を始めることを推奨する。
なお、新NISAや資産運用について信頼できる相談先をお探しの方は、自分に合った資産運用のプロと簡単にマッチングできる「資産運用ナビ」の利用がおすすめだ。
20代から新NISAを使って資産運用を始めよう

20代から新NISAを利用することで、少額の積立でも大きな資産を築けたり、非課税の恩恵を長期にわたって受けられたりといったメリットがある。
こうした利点を踏まえると20代からでも新NISAを始めるべきである。
これから新NISAを利用するのであれば、つみたて投資枠から始めてみると良い。
厳選された銘柄から選べることに加え、一度設定すると自動で積み立てられることから手間もかからない。
少額ずつでも時間を味方に付けることで大きな資産になるため、まずは無理のない金額から始めてみよう。
また、余裕ができたときは成長投資枠の併用もおすすめだ。
つみたて投資枠と同じ銘柄に積み立てたり、アクティブファンドや株式を購入したりと自由度が高い運用を行える。
本記事で紹介した銘柄を参考にしつつ、自分に合った投資先・運用戦略で新NISAを効果的に活用しよう。
そして新NISAに関する悩みや不安な点は資産運用の専門家への相談がおすすめだ。
効率良く投資情報を得ることができ、自分の資産状況やリスク許容度に合わせた運用戦略を提案してもらえる。
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ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用し、信頼できる専門家に新NISAの悩みを相談してみてはいかがだろうか。