- 新NISAで買う銘柄が決められない
- つみたて投資枠で検討しやすいファンドを知りたい
- 新NISAで投資する銘柄をどう選べばよいか知りたい
株式や投資信託から得られる配当・分配金・譲渡益が非課税になる新NISAは、2024年から始まった資産形成制度だ。
ただし、制度のメリットが大きい一方で「どの銘柄を選べばよいか分からない」「米国株式と全世界株式のどちらがよいのか迷う」と悩む人も多い。
結論からいえば、投資経験が少ない人は、まずつみたて投資枠で購入できる低コスト・分散型の投資信託から検討するとよい。
本記事では、新NISAで検討しやすいインデックスファンド、積極運用を考える人向けのアクティブファンド、目的別の候補ファンド、ネット証券の選び方を整理する。
なお、本記事で紹介するファンドは元本保証の商品ではない。信託報酬やNISA対象枠、販売会社の取扱状況は変更されることがあるため、購入前に最新の交付目論見書と販売会社のページを確認しよう。
証券アナリスト 平行秀銘柄選びに唯一の正解はありません。まずは「何年後に、何のために、どのくらい増やしたいのか」を整理しましょう。目的と投資期間が決まると、株式中心でよいのか、債券やバランス型も組み合わせるべきか判断しやすくなります。
新NISAの銘柄選びで迷ったら、まずつみたて投資枠から選ぶ


新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの非課税投資枠がある。
どちらも同じNISA口座内で併用できるが、投資できる商品や使い方が異なる。まずは制度の違いを押さえておこう。
| 比較項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
| 非課税保有限度額 | 総枠1,800万円 成長投資枠は内数で1,200万円まで | |
| 主な対象商品 | 長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託など | 上場株式、ETF、REIT、投資信託など |
| 向いている使い方 | 毎月コツコツ積み立てたい人 | 個別株やETF、債券型投信なども活用したい人 |
投資初心者が最初に迷いやすいのは、選択肢が多すぎることだ。成長投資枠は自由度が高い一方、個別株・ETF・REIT・投資信託など候補が広く、比較軸がないと選びにくい。
そのため、最初は対象商品が一定の基準で絞られているつみたて投資枠から検討すると、銘柄選びの負担を減らしやすい。
つみたて投資枠の対象商品は2026年4月30日時点で353本
つみたて投資枠の対象商品は、金融庁が定める要件を満たし、届出された投資信託やETFだ。2026年4月30日時点では、つみたて投資枠の対象商品は353本、ETFは国内3本・海外6本の計9本となっている。
主な要件は以下の通りだ。
- 信託契約期間が無期限または20年以上
- 毎月分配型ではない
- 販売手数料が0%(ノーロード)
- 信託報酬が一定水準以下
- ヘッジ目的等以外でデリバティブ取引による運用を行わない
- インデックス型は金融庁が指定した指数に連動するもの
- アクティブ型は純資産額や運用実績など一定の条件を満たすもの
つみたて投資枠の商品は「絶対に損をしない商品」ではない。ただし、長期・積立・分散に適した商品に絞られているため、投資経験が少ない人でも比較しやすい。



つみたて投資枠は、少額から長期で積み立てたい人に向いた枠です。ただし、対象商品でも価格は変動します。投資額は、短期的に値下がりしても生活に影響が出ない範囲に抑えることが大切です。
つみたて投資枠の銘柄は地域・資産クラス・運用方法で比較する
つみたて投資枠の商品を選ぶときは、主に以下の3点で分類すると理解しやすい。
- 投資対象の地域:日本、米国、先進国、全世界、新興国など
- 投資対象の資産:株式、債券、REIT、複数資産を組み合わせたバランス型など
- 運用方法:インデックス型、アクティブ型
株式100%のファンドは長期的な成長を狙いやすい一方、値動きは大きくなりやすい。債券や複数資産を組み合わせたバランス型は、株式100%に比べて値動きが抑えられやすいが、期待リターンも控えめになりやすい。
また、海外資産に投資するファンドは為替変動の影響を受ける。円安時にはプラスに働くことがある一方、円高時には基準価額の下押し要因になることもある。
「どの国が伸びそうか」だけで選ぶのではなく、自分がどの程度の値動きに耐えられるかも合わせて確認しよう。
成長投資枠は自由度が高い分、比較軸を決めてから選ぶ
成長投資枠では、上場株式・ETF・REIT・投資信託など、つみたて投資枠より幅広い商品に投資できる。
一方で、対象商品リストは随時更新され、金融機関ごとに実際の取扱商品も異なる。成長投資枠を使う場合は、以下のような目的を決めてから選ぶと迷いにくい。
- 個別株で配当や株主優待も狙いたい
- ETFで特定の指数やテーマに投資したい
- 債券型ファンドを組み合わせて値動きを抑えたい
- つみたて投資枠と同じ投資信託を成長投資枠でも買いたい
つみたて投資枠から選ぶべき理由
銘柄選びに迷ったときにつみたて投資枠から検討しやすい理由は、主に3つある。
- 長期・積立・分散に適した商品に絞られている
- 販売手数料0%で、信託報酬も一定水準以下の商品から選べる
- 対象商品数が成長投資枠より限られており、比較しやすい



投資経験が浅い段階では、選択肢が多すぎること自体が負担になります。最初は低コストで広く分散されたファンドを軸にし、慣れてから成長投資枠やアクティブファンドを検討する流れが現実的です。
なお、つみたて投資枠の商品でも、株式市場や為替の動きによって元本割れする可能性はある。新NISAでは損失が出ても課税口座との損益通算や損失の繰越控除はできないため、無理のない金額で始めることが大切だ。
新NISA(つみたて投資枠)のおすすめインデックスファンド5選|低コストで分散しやすい


インデックスファンドとは、日経平均株価、S&P500、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスなど、特定の指数に連動する運用成果を目指す投資信託だ。
一般的に、アクティブファンドより信託報酬が低い商品が多く、長期の積立投資と相性がよい。新NISAを初めて利用する人は、まずインデックスファンドを軸に検討すると分かりやすい。



インデックスファンドは、市場全体に分散しながら低コストで運用しやすい点が特徴です。まずは投資対象の地域を「全世界」「米国」「先進国」「日本」のどれにするか決めると、候補を絞りやすくなります。
代表的な候補は以下の5本だ。
| ファンド名 | 主な投資対象 | 信託報酬等(税込・年率) | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 米国大型株 | 0.08140% | 米国の主要企業にまとめて投資したい人 |
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 日本を含む全世界株式 | 0.05775% | 1本で世界株式に分散したい人 |
| 楽天・全米株式インデックス・ファンド | 米国株式市場全体 | 0.162%程度 | 米国の中小型株まで広く持ちたい人 |
| たわらノーロード先進国株式 | 日本を除く先進国株式 | 0.09889% | 新興国を外して先進国中心に投資したい人 |
| eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 日本株式 | 0.143% | 日本株の比率を高めたい人 |
※信託報酬等は2026年5月時点で確認できた公表情報をもとに記載。ファンドによっては信託報酬以外の費用がかかる場合がある。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)|米国の主要大型株に投資したい人向け
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、三菱UFJアセットマネジメントが運用するインデックスファンドだ。
S&P500指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指し、米国の主要大型株に分散投資できる。
信託報酬は年率0.08140%(税込)と低水準で、米国株式を長期の積立投資で持ちたい人に向いている。
一方で、投資対象は米国株式に集中する。米国市場の下落や円高の影響を受けるため、全世界株式よりも地域分散は限定される点に注意しよう。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)|1本で世界株式に分散したい人向け
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、日本を含む先進国・新興国の株式に幅広く投資できるインデックスファンドだ。
連動を目指す指数は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)である。
信託報酬は年率0.05775%(税込)と低く、1本で世界の株式市場に分散したい人に向いている。
ただし、全世界株式といっても株式100%のファンドであり、株式市場全体が下落する局面では基準価額も下がる。値動きを抑えたい人は、バランス型や債券型ファンドとの組み合わせも検討したい。
楽天・全米株式インデックス・ファンド|米国市場全体に広く投資したい人向け
楽天・全米株式インデックス・ファンドは、米国株式市場を広くカバーするインデックスファンドだ。
CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)への連動を目指し、大型株だけでなく中小型株も投資対象に含まれる。
S&P500が米国の主要大型株中心であるのに対し、本ファンドは米国市場全体に近い形で投資できる点が特徴だ。
米国経済の成長を広く取り込みたい人に向いているが、投資先は米国に集中する。全世界株式よりも地域分散は狭く、為替変動の影響も受けることを理解しておこう。



米国株式に投資する場合、S&P500型と全米株式型の違いを確認しましょう。大型株中心でよいならS&P500型、米国市場をより広く持ちたいなら全米株式型が候補になります。
たわらノーロード先進国株式|日本を除く先進国に分散したい人向け
たわらノーロード先進国株式は、アセットマネジメントOneが運用するインデックスファンドだ。
MSCIコクサイ・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)に連動する投資成果を目指し、日本を除く主要先進国の株式に投資する。
新興国を含めず、先進国中心に投資したい人に向いている。米国比率は高くなりやすいが、欧州やカナダなどにも分散される。
日本株を別で持っている人や、新興国リスクを抑えたい人は、全世界株式ではなく先進国株式を選ぶ選択肢もある。
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)|日本株の比率を高めたい人向け
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)は、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドだ。
日本を代表する大型株にまとめて投資できるため、日本株の比率を高めたい人に向いている。
海外株式ファンドと違い、為替変動の影響は受けにくい。一方で、日本株式市場に集中するため、国内景気や日本企業の業績悪化の影響は受けやすい。
全世界株式や米国株式だけでは日本株の比率が足りないと感じる場合に、補完的に検討したいファンドだ。
新NISA(つみたて投資枠)のおすすめアクティブファンド5選|コストと運用方針を確認


アクティブファンドとは、ベンチマークとなる指数を上回るリターンを目指して運用される投資信託だ。
インデックスファンドより高いリターンを狙える可能性がある一方、信託報酬が高くなりやすく、必ず指数を上回るわけではない。
アクティブファンドを選ぶ場合は、過去の実績だけでなく、投資対象、運用方針、信託報酬、ベンチマークとの差を確認しよう。



アクティブファンドは「何に投資するか」だけでなく、「どのような考え方で銘柄を選ぶか」が重要です。信託報酬が高い分、同じ資産クラスのインデックスファンドと比べて選ぶ理由があるかを確認しましょう。
つみたて投資枠で検討できる主なアクティブファンドは以下の通りだ。
| ファンド名 | 主な投資対象 | 信託報酬等(税込・年率) | 確認したいポイント |
|---|---|---|---|
| フィデリティ・米国優良株・ファンド | 米国株式中心 | 1.639% | 米国優良企業の選別運用 |
| ブラックロックESG世界株式ファンド(為替ヘッジなし) | 先進国株式等 | 0.7608%程度 | ESGと収益性の両立 |
| iTrust日本株式 | 国内株式 | 0.913% | 競争力の高い日本企業への投資 |
| 日経平均高配当利回り株ファンド | 国内株式 | 0.693% | 日経平均採用銘柄の高配当株 |
| 大和住銀DC国内株式ファンド | 国内株式 | 1.045% | 割安性や成長性を踏まえた国内株運用 |
※信託報酬等は2026年5月時点で確認できた公表情報をもとに記載。購入前に最新の交付目論見書を確認すること。
フィデリティ・米国優良株・ファンド|米国の優良企業を選別して投資したい人向け
フィデリティ・米国優良株・ファンドは、フィデリティ投信が運用するアクティブファンドだ。
米国を中心に、国際的な優良企業や将来の成長が期待される企業に投資し、信託財産の長期的な成長を目指す。
米国株式のインデックスファンドではなく、運用会社の調査や銘柄選定に期待したい人に向いている。
ただし、信託報酬はインデックスファンドより高い。S&P500型や全米株式型のファンドと比較し、コストに見合う運用方針だと納得できるか確認しよう。
ブラックロックESG世界株式ファンド(為替ヘッジなし)|ESGの視点も重視したい人向け
ブラックロックESG世界株式ファンド(為替ヘッジなし)は、ブラックロック・ジャパンが運用するアクティブファンドだ。
ESG(環境・社会・企業統治)の観点を取り入れながら、主に先進国の株式に投資する。
投資先企業の財務面だけでなく、環境や社会への影響、企業統治も重視したい人に向いている。
ただし、ESG投資だからといってリスクが低いわけではない。投資対象は株式であり、市場下落や為替変動の影響を受ける点は押さえておこう。
iTrust日本株式|競争力のある日本企業に投資したい人向け
iTrust日本株式は、ピクテ・ジャパンが運用する国内株式のアクティブファンドだ。
ブランド力、技術力、商品・サービス開発力、マーケティング力などに強みがある日本企業を選別して投資する。
日本株式のインデックス全体ではなく、競争優位性のある企業に絞って投資したい人に向いている。
国内株式に集中するため、日本市場全体の下落局面では基準価額が下がる可能性がある。海外株式ファンドと組み合わせるなど、地域分散も考えたい。
日経平均高配当利回り株ファンド|高配当株にまとめて投資したい人向け
日経平均高配当利回り株ファンドは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する国内株式のアクティブファンドだ。
日経平均株価の採用銘柄の中から、予想配当利回りの高い銘柄に投資する方針をとっている。



高配当株ファンドは、株価の値上がりだけでなく配当利回りにも着目したい人に向いています。ただし、配当利回りが高い銘柄でも株価が下落することはあり、分配金の有無や金額も保証されません。
高配当株を個別に選ぶのが難しい人や、日本株の中でも配当利回りに注目したい人に向いている。
ただし、配当利回りの高さだけで投資判断をすると、業績悪化や株価下落のリスクを見落とす可能性がある。分配金目的だけでなく、組入銘柄や運用方針も確認しよう。
大和住銀DC国内株式ファンド|国内株のアクティブ運用を検討したい人向け
大和住銀DC国内株式ファンドは、三井住友DSアセットマネジメントが運用する国内株式のアクティブファンドだ。
日本国内の株式を主要投資対象とし、収益性や成長性などを踏まえた銘柄選定によって、信託財産の長期的な成長を目指す。
国内株式のインデックスファンドではなく、運用会社の銘柄選定に期待したい人に向いている。
一方で、信託報酬は国内株式インデックスファンドより高い。国内株式インデックスと比較して、コストに見合う運用実績や方針があるか確認してから選びたい。
【目的別】新NISAのおすすめファンド


新NISAの銘柄は、人気や知名度だけで選ぶのではなく、自分の目的に合わせて選ぶことが大切だ。
ここでは、よくある4つのニーズ別に検討しやすいファンドを整理する。
- とにかくコストを抑えたい
- いろいろな資産クラスや地域に投資したい
- リスクを取ってリターンを狙いたい
- 長期目線で値動きを抑えながら運用したい
とにかくコストを抑えたいなら低コストのインデックスファンド
保有期間中のコストを抑えたい人は、以下のファンドを候補にしやすい。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
eMAXIS Slimシリーズは、低コスト運用を重視するシリーズとして知られている。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の信託報酬は年率0.05775%(税込)、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は年率0.08140%(税込)だ。
長期投資では、信託報酬の差が積み重なる。投資対象が同じようなファンドで迷った場合は、信託報酬や実質コストを比較して選ぼう。



長期投資では、コストを抑えることが運用成果を守るうえで重要です。特に同じ指数に連動するファンド同士を比べる場合は、信託報酬、実質コスト、純資産総額をあわせて確認しましょう。
複数の資産や地域に分散したいならバランス型ファンド
株式だけでなく債券やREITにも投資したい人は、以下のバランス型ファンドを検討できる。
- 〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
- eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)は、国内株式、国内債券、先進国株式、先進国債券の4資産に均等に投資する。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、国内・先進国・新興国の株式と債券に加え、国内外のREITにも投資する。
株式100%のファンドより値動きが抑えられやすい一方、株式市場が大きく上昇する局面ではリターンが相対的に低くなることもある。
「大きな値動きが不安」「1本で複数資産に分散したい」という人は、バランス型ファンドを候補にしよう。
リスクを取ってリターンを狙うなら米国アクティブや新興国株式
ある程度の値動きを受け入れて高いリターンを狙いたい人は、以下のファンドを候補にできる。
- フィデリティ・米国優良株・ファンド
- eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
フィデリティ・米国優良株・ファンドは、米国の優良企業を選別して投資するアクティブファンドだ。米国株式の成長を狙いながら、運用会社の銘柄選定にも期待したい人に向いている。
eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、新興国株式市場の値動きに連動する投資成果を目指すインデックスファンドだ。
新興国株式は、先進国株式よりも政治・経済・通貨のリスクが大きくなる場合がある。その分、長期的な成長余地に期待して投資する選択肢となる。
リスクを取るファンドは、資産全体の一部として組み入れるのが現実的だ。最初から大きな金額を集中投資するのではなく、ポートフォリオ全体のバランスを確認しよう。
長期目線で値動きを抑えたいなら成長投資枠の債券型ファンドも候補
株式だけでは値動きが大きいと感じる人は、成長投資枠で購入できる債券型ファンドも候補になる。
- SBI・iシェアーズ・全世界債券インデックス・ファンド
- eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
SBI・iシェアーズ・全世界債券インデックス・ファンドは、日本を含む全世界の債券に投資するファンドだ。
eMAXIS Slim 先進国債券インデックスは、日本を除く主要先進国の公社債に投資するファンドである。
債券は株式より値動きが抑えられやすい傾向があるが、金利変動リスクや為替変動リスクがある。特に為替ヘッジなしの商品は、円高局面で基準価額が下がることがある。
また、債券型ファンドはつみたて投資枠では購入できない場合が多い。購入前に、成長投資枠の対象か、利用する金融機関で取り扱いがあるかを確認しよう。



値動きを抑えたい場合は、株式100%にこだわらず債券やバランス型を組み合わせる考え方もあります。年齢や運用目的に応じて、リスクを取りすぎていないか定期的に確認しましょう。
新NISAを始めるなら比較したいネット証券5選


新NISAの銘柄を選ぶときは、どの金融機関でNISA口座を開設するかも重要だ。
NISA口座は1人につき1口座のみ開設でき、つみたて投資枠と成長投資枠を別々の金融機関で使うことはできない。金融機関の変更は年単位で可能だが、手続きには時間がかかるため、最初から使いやすい証券会社を選びたい。
ネット証券を比較するときは、以下の観点を確認しよう。
- つみたて投資枠・成長投資枠の取扱商品数
- 国内株式・米国株式・投資信託などの手数料
- クレカ積立やポイント投資への対応
- スマホアプリや投資情報ツールの使いやすさ
- 初心者向けサポートの有無
代表的なネット証券の特徴は以下の通りだ。
| 証券会社 | 主な特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| SBI証券 | NISAで米国株式・海外ETFの売買手数料が無料。三井住友カード・Oliveでのクレカ積立にも対応 | 商品ラインナップと手数料を重視したい人 |
| 楽天証券 | NISAで国内株式・米国株式・海外ETF・投資信託の取引手数料が無料。楽天ポイントを活用しやすい | 楽天経済圏をよく使う人 |
| マネックス証券 | NISAの日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料。dカード積立にも対応 | 米国株やdポイントを活用したい人 |
| 松井証券 | NISAの日本株・米国株・投資信託の売買手数料が無料。投信工房や相談窓口がある | サポートや相談しやすさを重視する人 |
| 三菱UFJ eスマート証券 | NISAで現物株式・プチ株・米国株式・投資信託の取引手数料が無料。Pontaポイントを活用できる | Pontaポイントや少額株投資を使いたい人 |



証券会社選びは、ポイント還元だけで決めないことが大切です。長く使う口座になるため、投資したい商品を扱っているか、アプリが使いやすいか、必要なサポートを受けられるかも確認しましょう。
SBI証券|商品ラインナップと手数料を重視したい人向け
SBI証券は、NISAで幅広い商品に投資したい人に向いた大手ネット証券だ。
NISAでは米国株式や海外ETFの売買手数料が無料で、投資信託の積立にも対応している。国内株式の手数料も、所定の条件を満たすことで無料で取引できる。
また、三井住友カードやOliveを使ったクレカ積立にも対応しており、Vポイントを貯めながら投信積立をしたい人にも使いやすい。
「取扱商品を重視したい」「米国株式や海外ETFもNISAで使いたい」という人は、SBI証券を候補にしよう。
楽天証券|楽天ポイントを活用しながら投資したい人向け
楽天証券は、楽天カードや楽天キャッシュ、楽天ポイントを活用しながらNISAを使いたい人に向いたネット証券だ。
NISAでは、国内株式・米国株式・海外ETF・投資信託の取引手数料が無料となっている。
楽天カードや楽天キャッシュを使った投信積立に対応しており、条件に応じて楽天ポイントを貯められる。貯めたポイントを投資信託や株式の購入に使える点も特徴だ。
「普段から楽天サービスを使っている」「ポイント投資を活用したい」という人は、楽天証券を検討しよう。
マネックス証券|米国株やdポイントを活用したい人向け
マネックス証券は、米国株や中国株の取引に強みがあるネット証券だ。
NISAでは、日本株・米国株・中国株・投資信託の売買手数料が無料となっている。米国株に投資したい人や、海外株式の選択肢を重視したい人に向いている。
また、dカードによるクレカ積立に対応しており、条件に応じてdポイントを貯められる。
「米国株もNISAで活用したい」「dポイントを投資に活かしたい」という人は、マネックス証券を候補にしよう。



米国株を活用したい人は、売買手数料だけでなく、為替手数料、注文方法、取扱銘柄、情報ツールも確認しましょう。投資信託だけで運用する人と、個別株も使う人では、選ぶ証券会社の基準が変わります。
松井証券|サポートや相談しやすさを重視する人向け
松井証券は、初心者向けのサポートや投資ツールを重視したい人に向いたネット証券だ。
NISAでは、日本株・米国株・投資信託の売買手数料が無料となっている。
簡単な質問に答えることで資産配分の提案を受けられるロボアドバイザー「投信工房」や、株の取引相談窓口を利用できる点も特徴だ。
「初めての投資で不安がある」「ツールや相談体制を重視したい」という人は、松井証券を検討しよう。
三菱UFJ eスマート証券|Pontaポイントや少額株投資を使いたい人向け
三菱UFJ eスマート証券は、旧auカブコム証券が2025年2月に社名変更したネット証券だ。
NISAでは、現物株式・プチ株・米国株式・投資信託の取引手数料が無料となっている。1株単位で取引できるプチ株を使えるため、少額から国内株式に投資したい人にも向いている。
au PAYカード決済による投信積立にも対応しており、条件に応じてPontaポイントを貯められる。
「Pontaポイントを活用したい」「少額で株式投資も試したい」という人は、三菱UFJ eスマート証券を候補にしよう。
新NISAの銘柄はどう選ぶ?5つの比較ポイント


ここまで新NISAで検討しやすいファンドを紹介してきたが、実際に自分に合った銘柄を選ぶには、比較する順番が大切だ。
銘柄名や人気だけで選ぶのではなく、以下の5つを順番に確認しよう。
銘柄を選ぶ前に確認する5つのポイント
- 投資目的と運用期間
- 投資対象の地域と資産クラス
- 信託報酬と実質コスト
- リスク許容度と値動きの大きさ
- NISA対象枠と販売会社の取扱状況
まず確認すべきなのは、投資目的と運用期間だ。老後資金のように10年以上かけて育てる資金なのか、数年後に使う予定の資金なのかで、取れるリスクは変わる。
次に、投資対象の地域と資産クラスを確認する。米国株式、全世界株式、先進国株式、日本株式、新興国株式では、リターンの期待値や値動きの大きさが異なる。
信託報酬も重要だ。投資信託の信託報酬は、保有している間に継続して差し引かれるコストである。似た投資対象のファンドを比較する場合は、信託報酬や実質コストが低いものを優先しやすい。
ただし、コストだけで選ぶのも危険だ。投資対象が自分の目的に合っていない場合、低コストでも長く保有しにくい。
アクティブファンドを選ぶ場合は、過去のパフォーマンスだけでなく、同じ資産クラスのインデックスファンドと比較しよう。信託報酬が高い分、なぜそのファンドを選ぶのか説明できるかが大切だ。
最後に、購入したいファンドがつみたて投資枠・成長投資枠のどちらで買えるのか、利用する証券会社で取り扱いがあるのかを確認しよう。同じNISA対象商品でも、金融機関によって取扱いがない場合がある。



すべての条件を完璧に満たす商品は多くありません。迷ったら、まずは「長く続けられるか」「コストは高すぎないか」「値下がりしても保有を続けられるか」の3点を確認しましょう。
銘柄選択に迷ったら専門家へ相談するのも選択肢
銘柄選択のポイントを理解しても、自分に合った配分を決めるのは簡単ではない。
特に、まとまった資金を投資する場合、退職金を運用する場合、家計全体の資産配分を見直したい場合は、資産運用の専門家に相談するのも選択肢だ。
専門家に相談すると、年齢、収入、資産状況、投資経験、リスク許容度、運用目的を踏まえて、無理のない運用方針を整理しやすい。
ただし、相談先によって提案できる商品や手数料体系は異なる。相談料、販売手数料、継続的な管理費用、特定の商品に偏った提案ではないかを確認しよう。
新NISAの運用を専門家に相談するメリット
新NISAの運用を専門家に相談する主なメリットは以下の2点だ。
- 自分の状況に合う投資方針を整理しやすい
- 商品選びや資産配分の判断材料を得られる
投資情報は多く、初心者ほど「どの情報を信じればよいか」で迷いやすい。専門家に相談すると、自分の目的に照らして必要な情報を整理できる。
また、家計全体の資産状況を踏まえて、投資額や資産配分を見直せる点もメリットだ。生活防衛資金を確保したうえで、どの程度をNISAに回すべきか判断しやすくなる。
相談する場合は、提案内容をそのまま受け入れるのではなく、なぜその商品や配分が自分に合うのかを確認し、納得してから投資しよう。
新NISAの銘柄で迷ったら、つみたて投資枠の低コスト・分散型から始めよう


新NISAの銘柄選びで迷っているなら、まずはつみたて投資枠で購入できる低コスト・分散型の投資信託から検討しよう。
特に、全世界株式、米国株式、先進国株式などのインデックスファンドは、投資対象が分かりやすく、信託報酬も比較しやすい。
値動きが不安な人は、株式100%のファンドだけでなく、バランス型や成長投資枠で購入できる債券型ファンドも候補になる。
大切なのは、人気銘柄をそのまま買うことではなく、自分の目的・運用期間・リスク許容度に合った商品を選ぶことだ。
投資を始めた後も、年に1回程度は資産配分や積立額を見直し、生活環境や目標の変化に合わせて調整しよう。



投資を始めるときの不安は自然なものです。最初から完璧な銘柄選びを目指すより、無理のない金額で始め、経験を積みながら見直すことが長期投資では重要です。
新NISAのおすすめに関するQ&A


出典
金融庁「つみたて投資枠対象商品」(最終更新日:2026年4月30日)
金融庁「つみたて投資枠対象商品の分類(2026年4月30日時点)」(公開日:2026年4月30日)
資産運用業協会「NISA成長投資枠の対象商品」(最終更新日:2026年5月8日)
政府広報オンライン「『NISA』って何?わかりやすく解説」
楽天証券「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」
楽天証券「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」
楽天証券「楽天・全米株式インデックス・ファンド」
楽天証券「たわらノーロード先進国株式」
楽天証券「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」
楽天証券「フィデリティ・米国優良株・ファンド」
楽天証券「ブラックロックESG世界株式ファンド(為替ヘッジなし)」
ブラックロック・ジャパン「ブラックロックESG世界株式ファンド(為替ヘッジなし)」
楽天証券「iTrust日本株式」
楽天証券「日経平均高配当利回り株ファンド」
楽天証券「大和住銀DC国内株式ファンド」
楽天証券「〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」
楽天証券「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」
楽天証券「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」
楽天証券「SBI・iシェアーズ・全世界債券インデックス・ファンド」
楽天証券「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス」
SBI証券「ゼロ革命」
楽天証券「日米株式の取引手数料が無料」
マネックス証券「NISA 手数料と費用」
マネックス証券「dカード積立」
松井証券「新NISA 手数料」
松井証券「はじめての方へ」
三菱UFJ eスマート証券「NISA」
三菱UFJ eスマート証券「au PAYカード決済(投資信託)」
三菱UFJ eスマート証券「『三菱UFJ eスマート証券』への社名変更は2025年2月1日(予定)」(公開日:2024年12月24日)





